こんにちは、箕面市ファミフル訪問看護ステーション理学療法士の山下です。今回は福祉用具の車いすについてご紹介します。車椅子の選び方や座り方、調整方法など車いすについてお困りの利用者様、ご家族様いらっしゃると思います。この記事で少しでもお役に立てればとおもいます。もちろん、当訪問看護ステーションのリハビリセラピストにもご気軽にご相談ください。

車椅子の種類

まず、車いすといっても様々な種類があります。車いすの種類は大きく分けて5種類あります。

  • 自走式車いす
    一般的な後方大車輪タイプ。自分自身で操作することができます。
  • 介助用車いす
    自分では操作せず、介助者に押してもらうタイプです。
  • ティルト&リクライニング車いす
    背が倒せる機能と座面と背の角度が同じ状態で、車いす全体を傾けられる機能を兼ね備えた車いすです。座ることができない方に便利です。
  • 電動車いす
    電動モーターで走行し、使用者が操縦装置で操作する車いすです。
    介助者が操作できるタイプのものもあります。
  • 電動四輪車
    ハンドルに付いたアクセルレバーを操作し、電動モーターで操作するタイプです。

クッションの必要性

高級な車いすを除いては、座面シートは布製もしくはナイロン製で出来ており、長時間座っていると耐圧分散ができず一部臀部に圧力がかかり褥瘡(床ずれ)になる可能性があります。また、滑り止めがなくお尻が前にずれて姿勢が崩れてしまい仙骨座りを助長してしまうのです。

その為、車いすにはクッションを利用することをお勧めします。

座面シートにクッションの目的として、①圧分散②姿勢保持③動きの補助が挙げられます。

クッションの素材には①ウレタン系②ゲル系③エアー系の素材があります。クッションの種類はたくさん種類がありますので、利用者様一人ひとりにあったクッションをご提案します。

お体に合った車いす選びのポイント

次に、お体に合った車いすを選ぶポイントをご紹介します。

  1. シート幅:座った時に、お尻の左右に各2cmのゆとりがあるもの
  2. シートの奥行き:お尻の後ろから膝裏までの長さから5~7cm引いた長さ
  3. 背もたれ:肩甲骨の下あたりにくるもの
  4. 肘置きに腕を置くと、肘の角度が90度に曲げられるもの
  5. 肘置きや足置きが外れると、乗り移りがしやすい
  6. 肘置きに膝がくっつきすぎない
  7. 後輪が大きい方が、段差や溝を越えやすい
    ・小柄な方は20インチまたは22インチ
    ・通常の身長の方は22インチ
    ・身長が170cm以上の大柄な方であれば22インチ、24インチ
  8. 押手グリップは介助者のへその高さが良い
    ・床から87~95cmの高さが目安

車椅子のシーティング

では、車いすに座る姿勢について考えてみましょう。
車いすに座る上でポイントになるのは、痛みなく楽に長く座ることができる=安楽性が一番大事になります。しかし、人はついつい楽に座ろうと思って猫背座りや仙骨座りをしてしまいます。しかし、このような姿勢で長時間座ってしまうと次のような弊害が起こってしまうのです。

猫背座りや仙骨座りの弊害
胸腔・腹腔の必要以上の圧迫
脊柱の必要以上の屈曲変形
上肢機能の抑制(手が挙がりにくいなど)
全身の筋緊張の亢進
呼吸が浅くなり、努力性呼吸となる
尾骨部褥瘡
脊柱棘突起に傷ができる
内臓運動が抑制され、便秘となる
嘔吐・食欲の低下
嚥下機能の抑制
身体が動かしにくくなる
食事摂取機能の抑制
好褥化(臥床したがる)
全身的な廃用性症候群